失った回転を取り戻せ。デューダ、丹羽孝希も使う渾身の一枚
VICTAS・研究開発部に聞いた!
このラバーのネーミングには2つの「引っかけ」がある。ひとつは、『V>15』というラバー名だが、従来の『V>15』シリーズとは粒形状もトップシートも異なること。
2つ目は、「Sticky」(スティッキー)という日本語では「ベタベタ」という意味の名前がついているが、そのベタベタ感、粘着感はこのラバーにはないこと。
開発当初は「粘着ラバー」をイメージしていたが、サンプルを重ねるうちに、あくまでも「回転重視」のラバーができあがったのだ。2024年10月に発売してから、ジワジワと使用者を広げている。
ベタベタなラバーを期待していたら裏切られてしまうが、先入観なしに使ってみたら、このラバーの回転性能に驚くはずだ。今回の試打でもテスターの人たちは「球持ちが良い」「引っかかりが強く、回転がかかる」という感想を口にした。
昨年、唐橋卓球代々木店の成冨晃司さんが試打した時のコメントを拾ってみよう。「自然に飛んでくれる、テンションっぽい粘着ラバーという印象です」「粘着ラバーって、表面がベタベタするタイプのものと、シートに粘着成分が練り込まれているタイプがあるんです。このラバーは後者のタイプで表面がベタついているというより、ボールを擦ってみると粘着を感じるタイプのラバーだと思います」。
ボールの飛び方、打球音、回転性能では中国ラバーに近づけ、『V>20』との差別化を図りました(VICTAS)
VICTAS研究開発部はこう説明する。
「トップシートは肉厚で粒は低めで大きい。密度も『V>20』に近い。スポンジ硬度は52・5度で、(同シリーズの)『ソフト』は47・5度です。最初は丹羽孝希選手が使う52・5度だけで開発が進んでいました。開発の途中段階でより硬いもの、より軟らかいものも作りましたが、硬い硬度だけで発売するとアマチュアレベルの人が敬遠するので、トップクラスの選手が使う硬度と別に『ソフト』を作り、発売することになりました。
発売後には『ソフト』も売れていますが、52・5度の『V>15 スティッキー』を使う人が多いようです。
そもそも丹羽選手が使える微粘着ラバーということで開発していて、下回転に対してのボールの上がり方を重視していました。ボールの飛び方、打球音、回転性能では中国ラバーに近づけ、『V>20』との差別化を図りました」
発売直後に行われたヨーロッパ選手権では『V>15 スティッキー』を使っているベネディクト・デューダ(ドイツ)がF・ルブラン(フランス)、オフチャロフ(ドイツ)を破り、決勝に進み、準優勝だった。中級者から世界のトップ選手までが使用するラバー。プラスチックボールの導入により、失ったボールの回転量を取り戻すため、このラバーを使ってみてはどうだろう。
VICTAS V>15 Sticky
●微粘着ハイエナジーテンション裏ソフト
●厚さ:MAX・2.0mm
●カラー:ブラック・レッド
●スポンジ硬度:52.5度±3