邱建新の「プロの眼力」なぜこの男のところへ選手は集まるのか 後編
水谷隼、石川佳純という五輪メダリストを指導した邱建新。現在、日本の大阪にある「邱卓球塾」(QIU TAKKYU JYUKU)にはトップ選手やジュニア選手が集まってくる。なぜこの男は選手たちを惹きつけるのか。その指導論とは何か。<取材2023年>
写真=中川学 Photographs by Manabu Nakagawa
Qiu Jianxin
1965年12月26日生まれ、中国・江蘇省出身。元中国代表。21歳で中国チャンピオンになり、その後、ドイツのブンデスリーガで活躍し、コーチとしても多くの選手を育てた
多球練習の球数、選手が勘違いしている技術と得点率など、コーチは選手に数字で示すことが必要だ
●ー邱さんは戦術面だけでなく打ち方や身体の使いかたを選手に言うことはありますか?
邱 もちろん教える。たとえば相手のドライブの回転が強い時は、ボールを薄くとらえるほうが良い。もし厚く当たったら相手の回転に影響を受けてオーバーミスをするからだ。相手が強いボールを打ってきた時に、パワーだけでは対抗できない。1回ミス、2回ミス、私は何も言わない。でももし3回、4回と同じミスを繰り返したら、私は言う。でも、アドバイスは短い。30秒、40秒にまとめて、ポイントを話す。
●ー日本の選手特有の特徴はありますか?
邱 日本選手はとても基礎がしっかりしていると思う。日本が他の外国選手との試合で2-2の最終ゲーム10-10になったら、勝つ確率は高い。練習をたくさんしているから。中国と試合をしても競り合いになったら、そんなに差はない。石川佳純は競り合った終盤で、練習をやってきた自信があるし、集中力も高いから勝つことが多かった。
日本の選手の悪いところはまじめすぎること。バリエーションがちょっと少ない。まじめなのは悪いことではないから少しずつ強くなっていく。でも中には伊藤美誠、早田ひなのようにセンスのある選手もいる。
シェア